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腹痛モデルマウスにおける脳波の特徴の解析

 このストレス社会において、腹痛は多くの人を悩ませています。そのため、腹痛が起きている時の活動について、多くの関心が寄せられています。脳機能イメージングを用いた臨床的な知見により、人が痛みを感じる時、広範囲にわたる複数の脳領域が活性化することが、既に知られています。しかし、脳機能イメージングの時間解像度は秒単位であり、1000 分の 1 秒 (ミリ秒) 単位で目まぐるしく変化する神経活動を正確にとらえることは難しいです。こうした問題を解決するため、腹痛モデル動物に対する脳波測定が行われてきましたが、これまでの先行知見では、1つもしくは2つの脳領域での計測にとどまっていました。脳機能イメージングの研究結果を踏まえると、腹痛が起きている時の脳活動を正確に理解するためには、もっと多くの脳領域から脳波を計測する必要があるはずです。
 そこで現在、私たちは、疼痛に関連する 8 つの脳領域に電極を埋め込み、脳波を同時に計測しています。得られた脳波の特徴を解析することで、腹痛の脳内表象の解明に挑んでいます。

腹痛モデルマウスと脳波計測.png
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